画像を用いたオブジェクトトラッキング
京都大学大学院情報学研究科修士課程(2004年度修了) 康 宇範(かん うぼむ, KANG Woobum)
本研究では安価なUSBカメラなどから得られた画像中に写っている物体の輪郭(エッジ)
とその物体の3D形状モデルとの2D-3D対応から
カメラと物体との位置関係を連続的に取得する手法について検討した。
画像から検出された輪郭(左)と3Dモデル(中央), 投影された3Dモデルと対応付けられたエッジ(右)
本手法では3D形状モデルの一部に対応するエッジを
フレーム間において追跡することで、
もしカメラがフレーム間において大きく動く場合などにも
2D-3D対応を正しく求めることができる。
また、物体の形状に関する2D-3D対応の他に
画像中の特徴点のフレーム間における移動情報を用いて
カメラポーズを計算する手法を提案した。
さらに2D-3D直線対応とカメラポーズを推定する手法を併せて提案し、
これを用いてトラッキング開始時のフレームにおけるポーズ計算を行った。
低画質のUSBカメラを用いて本手法によるトラッキングを実行した結果、
計測誤差の小さいモデルを用いた場合はほぼ全てのフレームで正確な、
計測誤差の大きいモデルを用いた場合にも
実用的な精度でトラッキングを行えることが確認された。
トラッキング結果の動画像(mpeg1, 320x240pixels)
計測誤差の小さいCRTディスプレイのモデルを用いてトラッキングを行った結果
(1000frames, 約9MB)
計測誤差の大きい廊下のモデルを用いてトラッキングを行った結果
(300frames, 約3MB)
論文、発表等
康 宇範, 関口 博之, 英保 茂 : "画像中の直線と特徴点の追跡を用いたオブジェクトトラッキング", 電子情報通信学会PRMU研究会, March 17th(to be appeared), 2005
康 宇範 : "画像中の直線と特徴点の追跡を用いたオブジェクトトラッキング", 京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻修士論文
2005年2月21日, 8:38:02