近年、パーソナルコンピュータの高機能化、普及はめざましいものがあり、
マルチメディア関連で画像を用いる分野に対する要求が多く出されている。
このような中で、適当に撮像され、ディジタル化された映像系列を統合し、
1つのシーンを再構成するとともに、その中から必要に応じて背景を切り出すと
いった処理も可能である。このような処理が実現すれば、様々な分野への応用が
考えられ、利用価値の高いものとなろう。本研究では、カメラから得られた映像を
パノラマ写真のような1枚の画像にする処理を対象としている。
本研究の要領は次のようになる。まず、ビデオカメラを回転させ、
得られた映像から一定間隔で画像を抽出する。次に、抽出された画像を順に
連結していく。この時、連結部分にずれや濃度の差が現われるので、
これを補正する。この処理を順次繰り返していき、1枚の大きな画像を生成する。
まず、連結部分のずれや濃度の差を補正せずに
6枚の画像を連結した結果を示す。
続いて、連結部分のずれや濃度の差を補正しながら6枚の画像を連結した
結果を示す。